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医学部受験のためのセンター試験分析2020・地理B

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前回にひきつづき、医学部受験生にとってのセンター試験。
今回は地理についてです。今年はやや易化。地理では、図表からテーマを読み取りにくい問題や、細かすぎる知識が、点を落とす原因です。今回はそういう問題が減ったので、医学部受験生も取り組みやすかったのではないかと感じます。
しかしそれでも、医学部受験生にとって点が取りにくい問題もいくつか残っているようです。
 
 
第2問問1 マンガン鉱の輸入量推移のグラフをみせて、インド・韓国・スペイン・日本から韓国を選ぶ問題。「マンガン」自体はなじみのないものですが、問題文に「鉄鋼の生産などで用いられる」とあります。鉄鋼ならばその国の経済推移に対応します。あとはグラフをみて、「2009年に大打撃を受けた国は?」「2005年から経済成長が著しい国は?」と考えればいいです。
ただ、日本と韓国の区別はつきにくいかもしれません。日本は1970年以後鉄鋼生産量は安定している一方で、それ以後も韓国は公営企業民営化や自動車産業の発展などで、ずっと鉄鋼生産量を増やしています(ここ数年は頭打ち)。
 
第3問問6 人口指標のうち、「居住期間が5年未満の人口」「核家族世帯人口」「第一次産業就業者世帯人口」を選ぶ問題。



「居住期間が5年未満」は都心部の賃貸住宅が多く、「第一次産業就業者」は市域周辺部に多いかな、という予想はつきますが、実際のメッシュ図がちょっと微妙です。しかも「核家族世帯人口」というのも特徴が予想しにくく(都心部に住んでそうだし、近郊の一軒家に住んでるイメージもある)、意外とてこずります。
 
第4問問3 東南アジアとオセアニアの地誌です。オセアニアはセンター試験では久しぶりの登場です。ココヤシ、サトウキビ、茶のうちオーストラリアで多く生産しているものは?と言われて答えられるでしょうか。またこれらのうち世界生産量の過半を東南アジアで占める品目は?と言われたらどうでしょうか。
細かいことは覚えなくてもいいですが、サトウキビといえばブラジルもありますし、茶は中国インドがあります。そしてオーストラリアといえばさとうきび、穀物(小麦・大麦)、酪農。
このあたり、知識で押せるものはキッチリ押したいです。

続きの問4は、鉱物産出量の問題。すずはマレー半島、ニッケルはインドネシアとフィリピン。というわけでオーストラリアの生産割合が高い3番と4番が、鉄鉱石かボーキサイト。駿台は「東南アジア(島嶼部)の割合が大きい3が、熱帯地域での産出量が多いボーキサイト」としていますが、インドネシアやマレーシアとボーキサイトは結び付きにくいかもしれません。鉄鉱石のほうが判断しやすいかもしれません。中国・ブラジル・インドと比べると、東南アジアでの生産量はかなり小さいです。
 
 
対策について。
まず中学入試・高校入試の感覚で勉強できる部分は、落としたくないところです。特に理系受験生は、記述問題対策などはしないわけですから、地図帳や図表はジックリながめておきたいところです。理系科目計算問題を解く合間に頭を休める感じでいいでしょう。「意外とメキシコががんばってるな」「中国ロシアで世界シェア50%」みたいなことを見つけながら読み進めていくとよいでしょう。
そして「最低限の歴史・公民の知識は持っておく」「宗教や交通の知識は少し深く用意しておく」こと。特に、近現代史は要注意です。
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