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過去問対策・順天堂大医学部生物2021

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私大医学部の過去問を見ていきます。
今回は、2021年順天堂大学の生物です。
理科2科目120分200点(全科目合計500点)。大問2コ([I]と[II])、[II]のみ記述問題。
大問1はマークで、3つに分かれてテーマ別問題。大問2は、血糖濃度の調節。

大問[I]・第2問。光合成。
全体的に、順天堂の生物は標準的な知識で解ける問題が多いです。そのぶん、参考書や資料集はジックリ読み込んで、即答できるようにしたいところです。骨格筋・遺伝から生態・進化までまんべんなく出題されるので、学習量が多いですが、ストレートに考えれば解ける問題というのは、ありがたいものです。
第2問問2は、カルビンベンソン回路。



(赤本より掲載)


wikipediaのカルビンベンソン回路の図を用意しました。



(wikipediaより掲載)


これを見比べれば(そして炭素数から分子数を計算して求めれば)、全問正解できます。(なお、wikipediaの図では、右上から入ってきているのがCOです)
呼吸と光合成の図は、白紙に自分で流れを書いていけるようになるまで、準備しておくことが必要です。
ちょっとミスしやすい問題形式なので、早とちりしないように落ち着いて進めていくことが大切です。

大問[II]。血糖濃度調節に関する問題。
例年、順天堂の[II]は厳しめの思考問題が入っていましたが、今年は易しいです。
水溶性ホルモンと脂溶性ホルモンの話題も、糖尿の原因も、非常に標準的なものです。高校の定期テストで出てくるレベルとも言え、落とすことはできません。
問7、Ⅱ型糖尿病を引き起こす生活習慣、といえば、運動不足や食べ過ぎを答えればいいでしょう。ストレスもいいです(交感神経が活発になりホルモンが働きやすくなる)。
問8、高血糖濃度による合併症は、いろいろありますが、赤本の解答は『網膜症(脳血管障害、神経障害、腎不全)』とあります。どれか1つ答えればいいですが、一通り覚えておいてもいいでしょう。なお、網膜症、神経障害、腎不全あたりは「細小血管症」というグループです。網膜も腎臓も、非常に細い血管が集まっていて、糖尿に弱い場所です。

それでは対策です。
今年は標準的な問題が出題されました。来年は少しだけ難しくなるかもしれません。
それでも、それほど難しい問題は出ていません。クエストの順天堂補欠合格者の普段の答案完成度から考えると、おそらく入試生物では8割以上、満点に近い点数を取るものと思われます。
学習方法としては、普通の参考書を読み込んで覚えこんでいけばいいです。ただそれだと、学習が単調になってしまって定着率が悪くなるかもしれません。ですので、問題を先に解くスタイルもいいでしょう。
その際には、知識を定着させる問題と、思考力を試すような問題を、分けて解くことも大切です。勉強時間をこなそうとすると、後者の問題に時間がかかって前者の問題を定着させる時間が少なくなることが、よく起きますから。
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